「IT営業に転職したい。でも、自分にはどんなスキルが必要なんだろう?」
「IT営業とは、そもそもどんな仕事? 文系の私でも務まるの?」
今あなたは、そんな期待と不安の狭間で揺れているいませんか?
「IT」と聞くと、プログラミングや難しい専門用語をイメージして、尻込みしてしまうかもしれません。 しかし、断言します。 IT営業として活躍するために、高度なプログラミングスキルは不要です。
こんにちは。このブログを運営している酒井です。
私自身もかつてはネットワークやクラウドを扱うIT営業でした。 そして、多くの未経験者が陥る「技術知識さえあれば何とかなる」という大きな誤解に、私も囚われかけていました。
しかし、最前線で戦い抜いた今だからこそ、自信を持ってお伝えできます。 IT営業として本当に成果を出すために最も重要なのは、小難しい技術知識ではありません。 あなたがこれまでの営業経験で培ってきた、「泥臭いコミュニケーション能力」こそが、最強の武器になるのです。
今回は、私が実体験から導き出した「IT営業に必要なスキル」の全てと、営業職のあなたが今持っている「武器」を最大限に活かすための戦略について、余すところなくお話しします。
そもそも「IT営業とは」? 仕事内容と役割
まず、基本から押さえましょう。 IT営業とは、企業が抱える経営課題や業務上の困りごとを、IT(情報技術)の力を使って解決する仕事です。
扱う商材は多岐に渡りますが、大きく分けると以下の2つです。
- 形のあるもの(ハードウェア):
パソコン、サーバー、ネットワーク機器など - 形のないもの(ソフトウェア・サービス):
業務システム、クラウドサービス(SaaS)、セキュリティソフトなど
現代の主流は、後者の「形のないもの」です。 目に見えない商品を売るため、顧客に「導入後の未来(どんなメリットがあるか)」をイメージさせる提案力が求められます。
IT営業の役割:「翻訳家」であれ
IT営業の最大の役割は、「顧客のビジネス課題」と「技術的な解決策」の間の橋渡し(翻訳)をすることです。
- 顧客は、技術のことは分かりません。「もっと業務を効率化したい」「コストを下げたい」というビジネス用語で話します。
- エンジニアは、ビジネスのことは苦手です。「API連携が…」「サーバーのスペックが…」という技術用語で話します。
この両者の間に立ち、顧客の言葉を技術語に、技術の言葉をビジネス語に翻訳して、プロジェクトを成功に導く。それが、IT営業という仕事の本質です。
IT営業のスキル黄金比は「営業スキル7:技術知識3」
では、具体的にどんなスキルが必要なのでしょうか? 多くの人が「技術知識をつけなきゃ!」と焦りますが、私の感覚では、IT営業のスキルの重要度は「伝統的な営業スキルが7割、技術的な知識が3割」です。

もちろん、技術知識も必要です。しかし、それはあくまで「土台」です。 最新技術の細かい仕様は、専門のエンジニア(プリセールス)に協力を仰いだり、お客様に正直に「持ち帰り確認します」と伝えれば問題ありません。
それよりも遥かに重要なのは、お客様の信頼を勝ち取り、「あなたから買いたい」と思わせる、人間と人間のコミュニケーション能力なのです。
特にキャリアの初期段階では、まず営業スキルを磨くことに集中すべきです。 技術知識は、座学で短期間にキャッチアップできます。しかし、顧客の心を動かす営業スキルは、生々しい実践の中で、時間をかけてしか身につかないからです。
【7割の力】全ての土台となる、3つのコア・セールススキル

では、その7割を占める営業スキルとは、具体的に何なのか。あなたがすでに持っている、あるいは磨くべき3つの力について解説します。
顧客の「言葉にならない悩み」を掘り起こす、真のヒアリング能力
これは、単に顧客の要望を聞くことではありません。顧客自身も気づいていない、その要望の裏にある「本当の課題」を掘り起こす力です。
【私の体験談:技術で負けても、信頼で勝つ】
以前、非常にITに詳しいお客様から、私の知らない専門領域について質問攻めにあったことがありました。技術知識では、到底太刀打ちできません。 私は正直に「その点については、持ち帰り確認します」と伝えました。そして、こう続けたのです。 「差し支えなければ、なぜその機能に注目されているのか、背景にある課題をお聞かせいただけませんか?」
すると、お客様はポツリと、本当に困っているシステムの課題について話し始めてくれました。私は技術的な即答はできませんでしたが、彼の課題に深く共感し、一緒に解決策を探す姿勢を示したことで、最終的に絶大な信頼を勝ち取り、受注に至ったのです。
技術で答えられなくても、顧客の課題に寄り添うことはできる。これこそが、IT営業の神髄です。
複雑な技術を「価値」に翻訳する、言語化能力
IT営業の仕事は、技術のスペックを説明することではありません。その技術が、顧客のビジネスにどのような「価値(メリット)」をもたらすのかを、誰にでも分かる言葉で語ることです。
- スペック説明(NG):
「このPCはメモリが16GBで、SSDが512GBです」 - 価値の提案(OK):
「このPCなら、重たいExcelファイルも一瞬で開くので、毎日の残業時間を30分は減らせますよ」
この「翻訳」ができるだけで、あなたの提案の説得力は何倍にも跳ね上がります。
社内のエンジニアを「最強の味方」にする、調整能力
IT営業は、一人では戦えません。特に、多忙な社内エンジニアとの連携は、案件を受注できるかどうかを左右する“生命線”です。
つい営業側は、社内エンジニアに無理な依頼をしてしまい、関係性が悪くなりがちです。しかし、受注のためには彼らの協力が欠かせません。だからこそ、良い関係を築くことが何より重要です。
私が日頃から意識していたポイントは、次の3つです。
- 信頼貯金を貯める:
普段から雑談したり、助けてもらった際にお菓子を差し入れたり。この何気ないコミュニケーションが、いざという時にあなたを助けます。 - 依頼前の下準備を徹底する:
「ここまでは私が調べました。ここから先の専門的な部分について、お力をお借りできませんか?」と、丸投げしない姿勢を見せる。 - 人間味でお願いする:
時には、「〇〇さんにしか、こんなこと頼めなくて…!」と、相手を立ててお願いすることも、有効な人間関係の潤滑油になります。
【3割の力】IT営業として最低限必要な、2つの専門スキル

もちろん、技術知識も必要です。しかし、最初から完璧を目指す必要はありません。
自分の「土俵」を知る、ITの基礎知識
まずは、自分が扱う商材の土台となる、ネットワーク、サーバー、クラウドといった基礎知識を、入門書でざっくりと掴むことから始めましょう。この土台があるだけで、顧客やエンジニアとの会話が驚くほどスムーズになります。
時代に乗り遅れない、トレンドのキャッチアップ能力
日々進化するITの世界。全てを追うのは不可能です。 私がやっているのは、AI関連のニュースを解説するYouTubeチャンネルを、移動中に聞き流すこと。これだけで、「今、世の中ではこんなことが起きているんだな」という大きな流れを掴み、お客様との雑談のネタにもなります。
まとめ:あなたに「IT営業」の適性はあるか?
最後に、あなたがIT営業に向いているかどうか。 私が考える、重要なポイントをお伝えします。
それは、「ITという領域を、世の中を便利にする“面白いもの”だと感じられるか」ということです。
技術オタクである必要は全くありません。 しかし、新しいツールやサービスに触れた時、「へぇ、これでこんなことができるようになるんだ」と、少しでもワクワクできる好奇心。それさえあれば、あなたはIT営業として、必ず成功できます。
逆に言えば、スマホの設定も億劫で、AIと聞くだけで思考が停止してしまうような「ITアレルギー」がある方は、少し苦しいかもしれません。
あなたのその好奇心と、これまで培ってきた営業スキル。 その二つを掛け合わせれば、あなたは市場で唯一無二の価値を発揮できるはずです。
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