未経験からエンジニアへの転職活動。その最初の関門であり、多くの人が頭を悩ませるのが「職務経歴書」です。
「営業としての実績はあるけど、エンジニアの採用担当者には響かないだろうな…」 「スキル欄に書けるような、専門的な技術は何もない…」
そんな風に、WordやExcelのカーソルを点滅させたまま、手が止まっていませんか?
大丈夫です。 あなたのその「営業経験」は、書き方一つで、他の技術系候補者にはない、強烈な魅力に変わります。
忘れないでください。職務経歴書は、あなたの過去を記録する「歴史書」ではありません。 これは、未来の雇用主に対して、「私を採用すれば、これだけの価値を提供できますよ」と約束する「提案書」なのです。
今回は、僕が実際にIT営業からエンジニアへの転職を成功させた際に実践した、営業経験を魅力的な「エンジニアのポテンシャル」に変換するための、具体的な書き方の4ステップをご紹介します。
ステップ1:職務要約は「3文のピッチ」で心を掴む
採用担当者は、毎日何十通もの職務経歴書に目を通します。冒頭の「職務要約」で興味を引けなければ、その先を読んでもらうことすらできません。
ここでは、あなたという「商品」の魅力を、3文で簡潔に伝える営業のピッチ(短いプレゼン)を仕掛けましょう。
- 1文目(過去の実績):
営業として、定量的な実績を出し、ビジネスの現場を理解していることを示す。 - 2文目(未来への意思):
なぜエンジニアを目指すのか、その利他的な動機と熱意を伝える。 - 3文目(現在の行動):
その目標が口だけではないことを、既に行動している事実で証明する。
【職務要約 例文】
大手通信会社にて、法人向けITインフラの営業として2年間、目標達成率120%の実績を残してまいりました。顧客と社内エンジニアの橋渡しをする中で、双方の視点を持つ人材の価値を痛感し、技術力と営業力を兼ね備えて顧客に貢献できるエンジニアになることを決意いたしました。現在はその第一歩として、独学でITの基礎資格を取得し、Microsoft 365の技術習得に励んでおります。
この3文で、あなたは「実績ある営業」であり、「明確な目的意識を持つ候補者」であり、「すでに行動している学習意欲の高い人材」であることを、瞬時に伝えることができます。
ステップ2:「活かせるスキル」はエンジニアの言葉に“翻訳”する
スキル欄に「コミュニケーション能力」とだけ書いても、採用担当者には響きません。 あなたの営業スキルが、エンジニアの現場でどのように役立つのかを、具体的な言葉に「翻訳」してあげましょう。
営業の言葉(あなたの強み) | → | エンジニアの言葉(相手が求める価値) |
ヒアリング能力 | → | 要件定義能力・顧客ニーズの把握力 |
目標達成意欲 | → | プロジェクト完遂能力・粘り強さ |
顧客折衝能力 | → | ステークホルダーとの調整能力 |
キャッチアップ能力 | → | 新しい技術への迅速な適応・学習能力 |
これらの言葉をスキル欄に記載するだけで、採用担当者は「この候補者は、私たちの仕事を理解している」と感じてくれるはずです。
ステップ3:「職務経歴」は“課題→提案→結果”で物語にする
営業時代の業務内容を、ただの「業務リスト」にしてはいけません。 一つひとつの業務を、あなたが顧客の課題を解決した「小さな成功物語」として語るのです。
そのためのフレームワークが、「課題→提案→結果」です。
- 新規顧客へのテレアポ、商談
- ネットワーク、クラウドサービスの提案
- 【課題】 テレワーク移行に課題を抱える中小企業30社を担当。
- 【提案】 顧客の業務内容をヒアリングし、セキュリティと利便性を両立するクラウドサービスを提案。社内エンジニアと連携し、最適な構成を設計。
- 【結果】 担当顧客の8割から受注し、売上目標120%を達成。顧客からは「業務効率が30%改善した」との評価を獲得。
このように書くことで、あなたが定量的な成果を出すことができ、かつ課題解決型の思考ができる人材であることを、具体的に証明できます。
ステップ4:「自己PR」で、あなたの“本気度”を伝える

自己PRは、これまでの内容をまとめ上げ、あなたの熱意を伝える最後のクロージングです。 ここでも、僕が実際に伝えていた「利他的な動機」を語るのが効果的です。
「営業時代、技術提案の際は必ず社内のエンジニアに同行してもらっていましたが、常に2人分の工数がかかる非効率さを感じていました。私自身が営業とエンジニアの役割を一人で担えれば、1人のリソースで2倍の価値を提供し、お客様の満足度も、会社の利益も向上させられると考え、エンジニアを志しました。」
そして、その熱意が口だけではないことを、「行動」で示します。
「その決意の証として、営業職在職中に独学でITの基礎資格を取得しました。私の強みである『折衝能力』と、この『迅速なキャッチアップ能力』を掛け合わせ、一日も早く貴社に貢献できるエンジニアになります。」
「頑張ります」という言葉より、「もう頑張っています」という事実の方が、何倍も強く、あなたの本気度を伝えてくれるのです。
さあ、あなたの職務経歴書を、最高の「提案書」に仕上げて、未来の扉をこじ開けましょう。
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