エンジニアの仕事は、コードを書いたり、システムを構築したりすることだけではありません。 本当の価値は、その技術を使って、誰かの「困った」を解決し、心からの「ありがとう」をもらう瞬間にあります。

しかし、多くのエンジニアが技術の追求に集中するあまり、最も重要な「コミュニケーション」で壁にぶつかります。

「お客様の要望が、うまく引き出せない…」 「チームメンバーと、時々ギクシャクしてしまう…」

この記事を読んでいるあなたも、そんな未来を少し不安に思っているかもしれません。

ですが、断言します。 営業経験を持つあなたにとって、コミュニケーションは最大の武器になります。

今回は、僕が営業からエンジニアになり、顧客やチームから「あなたに頼んでよかった」と言われるために実践してきた、具体的な4つのコミュニケーション術をお伝えします。

術一:「何を」ではなく「なぜ」を聴く、傾聴の術

M365エンジニアの仕事は、お客様からの「〇〇を使いたい」という一言から始まります。 この時、言われた通りに作業するだけの「御用聞き」になってはいけません。

【僕のリアルな経験談】 以前、ITに詳しくない総務担当者の方からMicrosoft 365の管理を引き継いだ会社さんがありました。彼らは「何ができるか分からないから、要望すら出せない」という状態でした。 僕はまず、機能の話は一切せず、営業時代のように「現状の業務で何に一番時間がかかっていますか?」「本当はどんな働き方が理想ですか?」と、ひたすらヒアリングに徹しました。

結果、見えてきた本質的な課題に対して、僕がM365の機能で解決策を提案・構築したところ、「一人では絶対に気づけなかった。親身に話を聞いてくれたおかげです。ありがとう」という、最高の言葉をいただくことができました。

顧客の言葉の裏にある「背景」や「本当の目的」を深掘りする。 この深い対話こそが、ありきたりな解決策ではない、顧客の想像を超える価値を生み出すのです。

術二:専門用語を「翻訳」し、「たとえ話」で伝える術

ITに詳しくないお客様と話す機会は、想像以上に多いです。 そんな時、専門用語を並べ立てるのは、ただの自己満足に過ぎません。

僕が常に意識しているのは、専門用語を、相手がイメージできる身近な言葉に「翻訳」してあげることです。

  • Exchange Online → 「Microsoft 365のメールサーバー機能です」
  • Microsoft Defender for Endpoint → 「PCやスマホを守る、Microsoft 365のセキュリティ番犬です」

ITの仕組みを説明する時は、「たとえ話」が有効です。 例えば、メールの送信元を認証する「SPFレコード」の説明を求められたら、僕はこう伝えます。

「これは、『この住所(サーバー)から送られた手紙以外は、全部ニセモノですよ!と世の中にアナウンスする』ような設定です。これをすることで、なりすましメールを防げるんですよ」

なぜ、僕がここまで噛み砕くのか。 それは、僕自身がIT素人の状態で勉強を始めた時、言葉が分からず、買った本をぶん投げた経験があるからです。あの時の悔しさが、僕のコミュニケーションの原点になっています。

術三:「安心感」を育てる、先回りの報告と折衝の術

プロジェクト中、お客様が最も不安なのは「今、どうなっているんだろう?」と放置されることです。

そこで僕は、進捗の有無にかかわらず、2〜3日に一度は必ず状況を報告するようにしています。 たった一通のメールが、「しっかり動いてくれているんだな」という絶大な「安心感」に繋がります。

もちろん、時には悪い報告もしなければなりません。 その際は、事実を正直に伝えた上で、必ず「リカバリープラン(いつまでに、何をするか)」をセットで提示します。

また、「できません」と伝えなければならない場面もあります。 その時も、ただ断るのではなく、「技術的には難しいですが、〇〇という代替案はいかがでしょうか?」と、必ず相手の目的に寄り添う折衷案を提案する。

この誠実な姿勢が、最終的に「あなたになら任せられる」という信頼を勝ち取るのです。

術四:ミスと感謝を「信頼」に変える、チームプレイの術

コミュニケーションは、お客様だけのものではありません。チームへの配慮が、あなたの働きやすさを決めます。

  • ミスをした時:
    素直に謝罪し、リカバリープランを即座に提示するのは当然です。僕はさらに、「二度と同じミスが起きないための仕組みづくり」まで提案・実装します。自分のミスをチームの成長に変えることで、失った信頼以上のものを得ることができます。
  • 助けてもらった時:
    「ありがとうございます」と言葉で伝えるのは当たり前。僕はそれに加え、コンビニのコーヒーやお菓子を「これ、どうぞ」と渡すようにしています。数百円の小さな投資が、チームの雰囲気を良くし、次の「助けて」を言いやすい関係を作ってくれます。「常にギブの精神」でいることが、巡り巡って自分を助けるのです。

まとめ:「目の前の人を助けたい」という想い

ここまで4つの術をお伝えしてきましたが、根っこにある想いは、たった一つです。 それは、僕が顧客やチームから「ありがとう」と言われたエピソードの根底にも流れている、

「目の前の困っている人のために、自分の得意を活かして何ができるか?」

という、利他的な精神です。

この想いは、まさにかつてあなたが、顧客のために必死で頭を下げ、提案をしていた営業時代のマインドそのものではないでしょうか。

その素晴らしい想いを、エンジニアという新しい舞台で発揮する。 それこそが、「ありがとう」と言われるエンジニアになるための、最も確かな道筋なのです。

【この記事を読んだ方限定】無料プレゼントのお知らせ

この記事を読んで、「よし、やってみよう!」と思ってくれたあなたの、最初の一歩をさらに確実なものにするために、特別なプレゼントをご用意しました。

「Microsoft 365 Business Standard 試用版ライセンス」の登録手順を、実際の操作画面をお見せしながら丁寧に解説した、限定公開の動画コンテンツを無料でプレゼントします。

「英語の画面でよくわからない」「設定を間違えたらどうしよう…」 そんな不安を解消し、あなたが迷わず最初の一歩を踏み出すためのお手伝いができれば幸いです。

ご希望の方は、以下の手順でお申し込みください。

  1. お問い合わせフォームにアクセスしてください。
  2. お名前とメールアドレスをご記入ください。
  3. お問い合わせ内容の欄に「試用版環境の作成動画希望」とご記入の上、送信してください。

ご入力いただいたメールアドレス宛に、動画の視聴用リンクをお送りします。

あなたの新しいキャリアへの挑戦を、心から応援しています!